星野ジャパン批判に賛成の反対なのだ

村崎 触れたくもねえとは言ったけど、一応、北京五輪の総ざらいもしておくか?(★12) オレ、見ようと思って見ていたのって、閉会式のジミー・ペイジの登場くらいなんだけど(笑)。

唐沢 結局、期待されていたので金メダルとったのは北島康介ぐらいで(★13)、あとはボロボロだったね。

村崎 ヤワラちゃんは銅メダルで(★14)、別にそれは結果的なことだからどうでもいいんだけどさ、ちょっと嫌だったのは、息子が体調不良だったのに、無理やり一緒に北京まで連れて行ったら高熱出して病院行っても北京にはロクな病院がなくて大変だったってことな。これじゃ「母でも金(きん)!」どころか、「息子が菌(きん)!」で可哀相すぎるだろ! 選手としては銅メダルかもしれないけど、母親としては予選落ちだぞ。あんなに何から何まで不潔な汚穢都市に大事な子供を連れてくんじゃねーよ!

唐沢 「息子の具合が悪いので、一緒にいてあげたい」とか言ってるんだけど、だったらオリンピックのほうを諦めなよ。とにかく期待がかけられていた選手がほとんどダメで、誰も期待していなかったような選手がいい結果を出しているんだよな。フェンシングで銀メダルをとった、自称ニートの太田雄貴とか(★15)

村崎 その代わり中国はやたらメダルとっているんだけど、ありゃ金(きん)メダルというより金(かね)メダル、見栄と意地の強欲まるだしで無理やりとったようなもんだよな。だからあれだけメダルとっても、諸外国からまったく尊敬されてねえもの。開会早々、北京の繁華街でアメリカの代表親族が中国人に殺されるって事件も起こってるし(★16)。唯一、見ごたえがあったのが開会式の花火セレモニーなんだけど、あれ、視覚効果のアレンジが現代美術アーティストの蔡國強だったんだってな。

唐沢 火薬を用いた作品制作をしているアーティストの人ね。

村崎 万里の長城で盛大に爆発パフォーマンスやったり、90年代くらいには日本でもけっこう注目されていた人なんだよ。当時、まだ存命だった岡本太郎のところに「“芸術は爆発だ!”を文字通り実践しているアーティストがいるんですが、どう思いますか?」ってスポーツ紙が訊きに行って大きな記事を載せてたのに笑った覚えがあるよ(笑)。オレ、勤めてた出版社でこの人の本を出したり、インタビューのテープ起こしをしたことがあったから、そこだけ感慨深いものがあってさ、あとの競技ははっきりいってどーでもいい、開会式がやたらクソ長くて倒れる観客が多かったって報道だけでも、アホらしいイベントだったってのがよくわかるよ。中国的にはそれでも景気がよくなって万々歳って感じなのかね?

唐沢 でも、オリンピックが盛り上がった直後の開催地って、だいたい大不景気が来たりしているんだよね。東京オリンピックしかり。あの直後くらいにお笑いの第1次隆盛時代になるんだが、何でかというと、会社をクビになったんで芸人に転向した、っていうのがたくさんいたからなんだな。凄く若手の層が厚くなった。

村崎 福田首相が自国の選手が来ても立って手を振らなかったことに対して、石原都知事がすげえ怒ってたりしてたな(★17)。あれ、要するにいずれ東京でオリンピックを開く腹があるから、せめて諸外国に対する面子は保ってくれってことだろ?

唐沢 いまさら東京でオリンピックなんて勘弁してよって感じなんだけど、石原はもうかなり動いているみたいで、お台場にある観覧車、今度撤去しちゃって、そこにオリンピック用の施設を作り始めるみたい。その後、東京で開催しないことになったら、どうするつもりなのかね。

村崎 ホントにバカバカしい、開催するほうもバカなら、金メダルが取れなかったからって選手団にマジで怒って文句言う観客もバカだよ。日本はもはや先進国なんだから、いまさらメダルとれたとれないで一喜一憂するなって。

唐沢 4年前も言ったかもしれないけど、メダルってのは後進国がとってこそ価値があるものなんだからね。日本だって終戦直後だったら、メダルの価値っていうのも絶大だっただろうけどさ。

村崎 べつにオレは赤の他人の金メダルに励まされなきゃ生きていけないようなお上品な人生を生きてるワケじゃないんで、どーでもいいよ(笑)。それに日本はいまや、100万人のニートが生活に困らず食っていけるくらい裕福な国になっちゃったんだよ。メダルとれなかったくらいで誰も死にやしねーって。だから星野ジャパンがあそこまで総バッシング喰らうのかも、よくわからないんだよ(★18)。そりゃ、自信満々で「金メダル以外はいらない」とまで吹きまくっていたんだから、突っついてやりたい気持ちはわかるんだけど。

唐沢 ホントに「金メダル以外はいらない」ってことで、ひとつもメダルを持って帰ってこなかったんだから、星野は有言実行していると思うんだけど(笑)。

村崎 これじゃ、W杯で負けたら自国のサッカー選手団に鞭打ち喰らわせる北朝鮮やアラブ諸国と変わらないじゃん! フセインとやってることは一緒なんだよ! 少しは外国に戦いに行っている人たちに敬意を払ってやれよ。

唐沢 まあ、床屋政談レベルで「星野はだらしねえなあ」ぐらい言うのは、別にかまわないんだよ。それがネットで誰もが自分の意見を不特定多数に発信できる時代になって、単なる世間話のグチだったものが、自己増殖してあたかも絶対正義の意見のように思われてしまう。なんとなく、みんなが思ってはいたけど口にするのは野暮だと思っていたことが、ネットだと拡大解釈されて正論として流通してしまうんだよね。それだけ自分の発言の危険性について、みんなが無自覚になっている。ネットって人間のいちばん醜い部分を曝け出して、それに正義を背負わせることができるコワいメディアなんだってことは、よく認識しておいたほうがいいよ。

村崎 そもそもスポーツの勝敗について、テメエが出場しているわけでもねえのにブツブツ文句ばかり言ってる奴らってオレ、大キライなんだよ。そこまで入れ込むほどスポーツに興味がないのも事実だけどな。

唐沢 まあ、野球の場合は、選手として出場するのはさすがに無理だけど、監督ぐらいならオレにもできるんじゃないかって、心の底ではみんな思いがちなんだよね(笑)。

村崎 今回負けたのだって、別に星野一人が悪かったってわけじゃなくて、参謀役にいい人材がいなかったとか、選手個々人の力量不足だとか、いろいろ複合的な理由があるわけでしょ。

唐沢 カリスマとしては、星野は優秀なんだけどね、カリスマってのは得てしてバカだから(笑)、その背後でうまく操縦できる人間がいないとダメなんだよね。

村崎 どうでもいいけど今回面白かったのが、星野ジャパンに西武ライオンズのG.G.佐藤が参加しているんだけど、G.G.(ジー・ジー)って北京地方の隠語でチンチンのことを指すらしいんだよ(笑)。

唐沢 昔の日本プロレスで、「ボボ・ブラジル」が九州地方の興行に出たみたいなもんか(笑)。

村崎 だから中国人の耳には、G.G.佐藤が出るたびに、「チンチン佐藤、打ちました!」「チンチン、タマをとりました!」とか聞こえたんじゃないかと(笑)。ヘタすりゃ国辱ものになるんだから、野球選手も変な名前で選手登録するのは気をつけたほうがいいよな。

★12 北京オリンピック閉会

 北京五輪で日本選手団は金9、銀6、銅10の合計25個のメダルを獲得した。金16を含め、史上最多のメダル37個を獲得したアテネ五輪から後退。「金2ケタ、メダル30個以上」の目標にも届かなかったが、福田富昭団長は「選手は大変よく戦ってくれた」と評価した。
 今回の金9のうち7は個人の連覇。競泳男子平泳ぎの北島康介(日本コカ・コーラ)、柔道女子の谷本歩実(コマツ)、レスリング女子の吉田沙保里(綜合警備保障)らがアテネに続き金を獲得。五輪経験者がチームジャパンを引っ張った。
 裏を返せば顔触れが変わらず、世代交代に課題を残した。ただ、日本選手団の上村春樹総監督は「ある程度経験がないと勝てないようになっているのではないか」と指摘。各国の強化で、五輪がより厳しい戦いの舞台になっていると分析する。
 経験者が踏ん張る間、新しい力の台頭もあった。フェンシングで日本勢史上初のメダルを獲得した男子フルーレの太田雄貴(京都ク)や、男子体操個人総合銀に輝いた内村航平(日体大)、柔道女子52キロ級銅の中村美里(三井住友海上)ら。太田は22歳で、内村と中村は19歳。今後が楽しみな存在だ。平成生まれのメダリスト1号となった中村は「金以外は同じなので悔しい。この思いを次に生かす」と頼もしい。
 メダルに一歩及ばなかったものの、健闘が光った競技も目立つ。バドミントン女子ダブルスの末綱聡子、前田美順(NEC・SKY)組、カヌーのスラローム女子カヤックシングルで竹下百合子(早大)がともに4位、トライアスロン女子の井出樹里(トーシンパートナーズ・チームケンズ)が5位。いずれも各競技で史上最高順位だ。カヌーはさらに、フラットウオーターでも女子の2種目で入賞と躍進した。
(時事通信8月24日の記事より引用)

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★13 北島康介、金メダル獲得

 北京五輪第4日の8月11日、競泳男子100メートル平泳ぎ決勝があり、北島康介(日本コカ・コーラ)が58秒91の世界新記録で2連覇を果たした。アテネ五輪の100メートル、200メートルに続き、日本競泳史上最多の3個目の金メダルを獲得した。68年メキシコ五輪から採用された同種目で初の連覇となった。今大会の日本勢の金メダルは、前日の柔道男子66キロ級の内柴正人(旭化成)に続いて2個目。
 北島は9日の予選は59秒52、10日の準決勝は59秒55と、ともに全体2位で通過。59秒41、59秒16と五輪新を連発して突破してきたダーレオーエン(ノルウェー)に後れを取っていたが、決勝で持ち前の勝負強さを発揮した。
 北島は東京都出身の25歳。シドニー、アテネに続く3大会連続の五輪出場を果たした今大会は、競泳選手団の主将を務めている。14日決勝の200メートル平泳ぎでは今年6月に2分7秒51の世界記録をマークし、本命視されている。
(朝日新聞8月11日の記事より引用)

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★14 谷亮子、銅メダルで五輪3連覇ならず

 北京五輪2日目の9日、柔道女子48キロ級で谷亮子(トヨタ自動車)は準決勝で敗れ、五輪3連覇はならなかった。3位決定戦では勝ち、銅メダルを獲得した。
 谷は1回戦でマツモト(米)、2回戦で地元・中国の呉樹根、準々決勝でパレト(アルゼンチン)を破ったが、準決勝で昨年の世界選手権銅メダルのドゥミトル(ルーマニア)に敗れた。
 3位決定戦ではボグダノワ(ロシア)に一本勝ちし、5大会連続のメダル獲得は達成した。今大会での日本選手のメダル第1号となった。
 92年のバルセロナ、96年のアトランタと2大会続けて決勝で敗れて銀メダルだった谷は、00年のシドニーで「最高でも金、最低でも金」を掲げ、悲願の金メダルを獲得。04年のアテネでは「田村亮子で金、谷亮子でも金」と宣言して2連覇を果たした。北京では「ママでも金」を掲げて3連覇を目指していたが、届かなかった。
(朝日新聞8月10日の記事より引用)

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★15 フェンシング太田雄貴、銀メダル獲得

 北京五輪のフェンシング男子フルーレ個人は8月13日、決勝が行われ、日本の太田雄貴(京都ク)はクライブリンク(ドイツ)に9―15で敗れ、準優勝となった。太田の「銀」は個人、団体を通じ、日本フェンシング勢初のメダル獲得となる。
 1回戦に快勝した太田は、2回戦で韓国選手に競り勝ち、準々決勝で世界ランク1位のヨピッヒ(ドイツ)に15−12で勝った。準決勝ではアテネ五輪銀メダルのサンツォ(イタリア)を15−14で下し、個人、団体を通じて日本勢初のメダル獲得を決めた。
 五輪の団体では、男子フルーレの4位、女子フルーレの8位が最高。個人では女子フルーレの菅原智恵子(宮城ク)が今大会、日本勢で初の8強入りを果たし、7位に入賞した。
(産経新聞8月13日の記事より引用)

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★16 北京米国人殺害事件

 中国の新華社通信によると、北京市内の観光名所の一つである鼓楼で8月9日昼すぎ、凶器を持った中国人の男が米国人旅行者らを襲い、米国人男性1人を殺害、米国人女性と中国人のガイドの計2人にけがを負わせた。男は犯行後、鼓楼から飛び降り、死亡した。
 ロイター通信が米国オリンピック委員会から得た情報として伝えたところでは、被害者の米国人2人は米国のバレーボールチームのコーチの親類という。
 警察当局によると、男は浙江省杭州出身の唐永明容疑者(47)。警察が犯行の動機などを調べている。死傷した米国人2人は観光ビザで入国していたという。
 米ホワイトハウスによると、事件は北京滞在中のブッシュ大統領にも伝えられた。ブッシュ大統領は9日夜、「悲しく受け止めている。我々の気持ちは被害者や家族とともにある」と述べた。
(朝日新聞8月9日の記事より引用)

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★17 石原都知事、福田首相を批判

 東京都の石原慎太郎知事は8月15日の定例会見で、北京五輪の開会式を巡る福田康夫首相の言動について「非常に心外だった。各国の最高指導者がそろっている中で、自国の選手が来て、立って手を振らなかったのは、うちの総理大臣と北朝鮮の代表だけだった」と批判した。
 福田首相と石原知事は8日の開会式に出席。石原知事は、福田首相が日本選手団を激励した言葉についても「『せいぜい頑張ってください』って言ったそうだが、総理大臣がかける言葉と違うと思う」と不満をこぼした。そのうえで「『せいぜい』じゃなしに、『大いに』頑張ってもらいたい」と皮肉を込めてエールを送った。
 また、石原知事はこの日、00年以来9年連続で靖国神社を参拝した。16年夏季五輪の招致への影響については「別に影響はない。日本人として(参拝は)当たり前のことだ」との認識を示した
(毎日新聞8月15日の記事より引用)

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★18 星野ジャパン、メダル取れず惨敗

 星野仙一監督率いる野球日本代表は8月23日、五カ松球場での3位決定戦で米国に4―8で逆転負けを喫して4位に終わり、銅メダルも逃した。
 2012年のロンドン大会で野球が正式種目から除外されるため、最後の五輪でのメダル獲得に対する期待が大きかったが、投手陣がさえず、星野ジャパンの夢は破れた。
 試合後、星野監督は「日本で金メダルを待っていたファンに対して本当に申し訳ないという思いでいっぱいだ」と謝罪した。今大会を振り返り「(北京に)来るまでは日本の野球を見せつけようという思いが選手全員にあったが、その思い通りにできないような難しさに初めてめぐりあった」との胸中を明かした。
 具体的な難しさとしてはストライクゾーンが国内試合と大きく異なり、国内ならストライクの球がボールに判定されたことや「国を背負っているという意識の下で戦ってきた」プレッシャーの大きさを挙げた。また、短期間で選手が調子を上げなければならないことも難しさの一つと付け加えた。
 試合の先発は日本が和田毅、米国はBrett Andersonで、日本は初回に荒木雅博の本塁打で先制点を挙げ、3回にも青木宣親の3ランで3点を追加した。しかし、米国も2回にMatt Laportaが本塁打で1点を返し、3回にはMatt Brownが3ランを放ち、4─4の同点に追い付いた。
 3回途中から和田に代わった川上憲伸は5回にTaylor Teagardenの2塁打やJason Donaldの本塁打を浴び、大量4点を許した。その後は6回途中から成瀬善久、8回途中からダルビッシュ有に継投し、追加点を許さなかったが、日本打線がつながらなかった。日本は最終回に2アウト2、3塁のチャンスを作ったが、阿部慎之助が内野ゴロに倒れ、得点に結びつかないまま敗退した。
(ロイター8月23日の記事より引用)

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